2014年11月09日
Posted by {＾L＾} at
2014年11月09日13:05 Comment(0)
杵づき蕎麦＠Soba うえはら
杵づき蕎麦＠Soba うえはら
美味しい蕎麦が食べたくなってサンメッセのSoba うえはらへ。 さぬ一のタイメニューが忙しく
なって蕎麦巡りが出来なくなってたんで、久しぶりの訪問です。
この前通ったらなんと表の通りからお店までダイレクトに入れるようになってたんでビックリ。
うどん屋の和気の隣に住宅街が出来てその真ん中の道が南まで抜けたんです。
もう上原へ行くのに切り返して細道を行く必要はなくなりました。 女性客に朗報です。
この住宅街の角を曲がります。
上原側から穴吹の研究所方面を見た図。
庭にも年季が入って来ました。
六割蕎麦と言うのができてましたが、スタンダードの十割の中を頼みます。 店内がちょっと
シンプルになりましたかね。 息子さんが厨房に入ってるんで娘さんから息子さんの嗜好に
変わったでしょう。
いつもながら、盛りの多いうえはらは、中だとかなりの量があります。 これだけ食べれば
満足です。
まず汁をつけずに蕎麦を手繰ってみると、予期しないつるつる感にびっくりしました。十割
とは思えないようなつるつるの食感です。
蕎麦の中には星が結構入っていますが、全然食感には影響しません。 蕎麦自体は冷水で
しめてあるようで、ぎゅっと締まった感じです。
以前うえはらの蕎麦は汁をすごく吸うので付け汁がすぐ無くなったんですが、そう言う事も
なくテンポよく手繰れますよ。 汁のお代わりが付いてきましたが必要なかったです。
これは讃岐人の好む食感ですね。 老齢の女性のお客さんは『 私にはちっと固いわ。』と
評するのが聞こえて来ましたが、連れの男性は『 わしはこれぐらいが好きじゃ。』と返し
てました。
決してピンピン跳ねるような蕎麦じゃないので、固いと言うのはまったく適切な表現では
ないと思いますが、十割とは誰も信じないぐらい滑らかな蕎麦です。 しかし二八蕎麦特有
の小麦の香りが混じらない純粋な蕎麦の香りだけなんで間違いなくこれは十割でしょう。
そんな事を考えならが蕎麦を手繰り終えて、蕎麦湯を楽しんでいるとご主人が登場。以前
蕎麦のことで直筆のお手紙を資料と一緒に送ってくれたんですが、その際にご主人独自の
打ち方も少し解説があったんです。
うえはらの蕎麦は加水が100％なんです。 100％と言っても誰も信じないと思いますが、
作る過程が全然違うのでそば粉に等倍の加水をすると言う意味じゃないですよ。
蕎麦を同量の水に浸けて置いて吸水させると言う意味です。 その蕎麦を杵づきで潰して
そばにする訳です。 石臼で挽くと温度が上がって蕎麦の風味が飛ぶんですが、それが
無いのが良い点ですが、もちろんそれだけではありません。
歩留まりが20-30％向上するので原価が安くなります。 今蕎麦はとても高価ですからね。
それと同時にこのつるつるとした食感が生まれるようです。 蕎麦の香り自体はこんどは
玄そばに依存するんで、どこそこの蕎麦と銘打つ蕎麦より良いのかどうかは同じ蕎麦で
比べてみないと分からないと言うのが本当のところでしょう。しかしポテンシャルは十分
あると感じます。
玄そばを粉にしないで、潰して蕎麦にすると言うのは信州大学で開発された『 どうづき
そば 』と言う技法です。 詳しくはこの記事を見ていただくと分かると思います。
注目すべき点は、玄そばを冷水に浸けて置くことで、発芽準備に入った蕎麦はGABAと言う
ガンマアミノ酪酸を作るそうです。 これは血圧を下げる体に良い成分なんだそうです。
うえはらのご主人は試しに蕎麦だけで1ヶ月生活してみたそうですが、体重が7ｋｇ落ちた
そうですよ。 ただやはり蕎麦だけだと活力が湧いてこないと言うかパワー不足になる
ようです。
長時間水に浸ける事により殻も柔らかくなり、写真のように大きな星が入っていても
食感に影響しないんでしょうね。
なかなか面白そうな製法だし、実際に蕎麦も美味いんで、今後もこの杵づき蕎麦に注目
していきたいと思います。
過去のSoba 蕎麦 うえはら 訪問記 ：
2月25日
7月24日
6月19日
6月5日
5月21日
6月6日
5月2日
Soba うえはら
住所: 香川県高松市六条町青木643 地図
電話 090-4508-7269
営業日 金曜日・土曜日・日曜日のみ営業
営業時間 11:30～14:30
