{＾L＾} が食べたもん

ピュアタンヒーターおどり舞＠四国厨房

今日はちょっと変った話題を書いてみます。　たくちんの新店が待ち遠しい今日この頃ですが、
新しいグリーン店には最新式の茹で釜が導入されます。

最近大阪や、関東のうどんのレベルは加速度をつけて上がっていてもはやメニュー開発では
かなり負けてる部分がありますが、まだまだ麺自体のアドバンテージはありますね。

簡単に言うと、大阪や、関東のうどんは腰で勝負とばかり固めのうどんになってます。　対して
香川のうどんは、腰を残しつつ、ふっくらよく膨らんで喉越しを重視してます。

まあ伝統と言う事もあるでしょうけど、なにせ香川の人は毎日うどんを食べますから、毎日
食べてても食べ飽きない食べやすいうどんじゃないといけません。　対して大阪や、関東の
讃岐うどん屋さんは客に腰があると驚いてもらったり、ライバル店より特徴のあるうどんを
出さないといけないですからそのあたりの違もありますね。

でもそれだけじゃ無いんです。　生地自体の作り方とうどんを茹でる釜がどうしても香川と
都会では条件が違ってきます。　団子を踏んで寝かすと言う部分が実は厨房の広さや営業形態
の違いで都会では香川のようには出来ません。

もうひとつはやはり都会の厨房の狭さで香川のような大釜が使えないことですね。　いやいや
うちは角釜だけど大きなバーナーで温度を上げていると言う反論もあると思いますが、その場合
はどうしても表面が荒れてしまいます。

まあ県外のさぬきうどん店では、1時間に200玉も茹でるお店はめったに無いですからあまり
釜のアドバンテージには目が行かないかも知れません。　いえいえ香川県内のお店でも非力な
釜で延々お客さんを待たしているお店も見かけるぐらいです。

最近でも行列が有名な大型店も並んで見ると全然釜が間に合ってなくて、釜待ちで行列になって
てびっくりしました。　釜に網を何個も入れてるんで全然茹で上がらないですね。　

まあ{＾L＾}も釜に注目したのは、吾里丸さんの蒸気釜の威力を目の辺りにしてからです。

蒸気釜の威力を知ったさぬ一はすぐ蒸気釜を導入したんですが、たくちんのところは厨房
のスペースの問題で導入できなかったんです。　そこへ今年になって蒸気釜をもしのぐパワー
の釜が登場したのですが、やっぱりたくちんは新店に導入しましたね。

かく言う{＾L＾}も実際にそのハロゲンヒーターの釜を見たことがなかったんではやく新店
がオープンしないかなと待ってたんです。　なんでもピュアタンヒーターと言う純炭素質発熱体
を使用して遠赤外線が出るんだそうです。

遠赤外線と言えば、山内が薪で炊くから遠赤効果でうどんが膨らんでいると言うのが定説に
なってますね。　鉄釜を遠赤が通り抜けるのかどうか疑問はあるんですが、以前専門家に聞いた
時には通るとの回答でした。

ところがこの新しいピュアタンヒーターは釜の内側に付いているので間違いなく遠赤が直接
うどんにあたります。　そのあたりがとても興味深かったんですが、お盆前にメーカーに
県外からお客さんが見学に来ると聞きつけて、一緒に見せてもらう事ができました。




四国厨房は勅使の交差点の少し西の国道11号線沿いなんで、ほとんどの人があああそこかと
思い当たると思います。　でっかいパチンコ屋の向かいですね。　うどん屋で言うとしんせい
の隣です。

吾里丸さんや、さぬ一の蒸気釜も四国厨房製です。　茹で釜だけじゃなくて厨房の設計施工
全般をやっている会社ですね。


この日はまず、ピュアタンヒーターの茹で釜、おどり舞いと普通のガス釜の両方でうどんを
茹でて食べ比べてもらうと言う趣向のようでした。





ピュアタンヒーターの釜に電気が入ると、ボアッとオレンジの光が発せられてあっと言う間
に温度が上がって来ました。





どんどん温度が上がって来て、麺を投入しましたが温度が全然下がりませんね。



お湯の対流が良いのでまったく棒で混ぜる必要はありません。　対流は人為的に奥から
手前に流れが発生するようになってます。

大体1分速くピュアタンヒーター釜の方が茹であがりました。　





麺の違いは写真ではあんまり分りませんが、食べると全然違います。　麺の膨らみが違う
のと甘味が違いますね。　もっとも甘味に関しては普通の釜の方はやや茹で加減が足りな
かったんじゃないかと思います。　少し長く茹でたんですがまだ足りなかったようです。



でもまあ茹であがりの違いには、その場で試食した人全員が驚いてました。　表面の違い
も歴然だったんですが、メーカーの技術者の人に聞いたら、ガス釜は熱が表面から入ろう
として、表面を削る感じになるので麺肌が荒れるんだそうです。　まあ遠赤は中から熱が
伝わると言いたかったんでしょうけど、違いは一目瞭然です。

蒸気釜も麺がつるつるなんで、吾里丸さんは棒で混ぜないので麺が痛まないと分析して
ましたが、まあ熱の伝わり方で違いが出るのは間違い無いようです。


せっかくなんで釜の内部を見せてもらいました。　釜の底にピュアタンヒーターが
並んでるんですね。　ヒーターの上に対流制御版が乗って、その上に網がかぶさります。

打ち粉が下に沈んでピュアタンヒーターで焦げないのか心配になりますが、対流するからか
他の理由か、まったくそう言う事は起きないんだそうです。

火口がないので、故障も少ないでしょうけど、ピュアタンヒーターも1本ぐらい故障しても
全体には影響が無いぐらい余裕がある設計のようです。　当然釜が薄くなって穴が空く
ような事もないでしょうから長持ちしそうです。






たくちんが計算したところによると、新店ではガス代が月に10万円ぐらい節約できる
そうですが、まあそこまでいかなくてもリース代に近いぐらい節約できると技術者の
人は言ってました。

まあどう見たって普通のガス釜よりは数倍長持ちしそうなんで、元は取れそうですが
ガス代が節約できるて実質少しの持ち出しなら、釜の回転があがるので県内のそこそこ
のお店なら売上げ増が見込めそうです。　一番小さい機種でも1時間に270玉茹でてます
からね。　反転カゴとかもオプションで付けれるそうです。

たくちんが一番欲しかった丸釜ですが、技術的には可能らしいので将来的には丸釜も
登場しそうです。　ただどうしても外径が大きくなるので都会では無理かも知れません。





まあ{^L^}はメーカーのセールスマンでもなんでもないので、ピュアタンヒーターの
可能性にピン来たうどん屋さんはメーカーに直接聞いてみてください。

たくちんのお店が稼動したら、実際に茹でるところをみたりできると思います。
また自分のお店のうどんをたくちんのお店に持ち込んで実際に茹でてみると良いですよ。
たくちん自体、自分の麺を石川うどんへ持ち込んで茹でてみて、そのふくらみと１分速く
茹で上がるのにほれ込んだんですよ。

{^L^}も蒸気釜の存在を知ってからは、釜が非力でうどんを投入すると温度が下がって
なかなか茹であがらないお店を見るに付け、蒸気釜を教えてあげたかったんですが蒸気釜
はボイラーを屋外に置いて配管したりする必要があるので、どこばれにはお奨めできな
かったんです。

ピュアタンヒーターは3相200Vさえ引けばどこでも設置できるんで導入の敷居は低いです。

たくちんの新店で稼動し出したらまた継続してレポートして行きたいと思います。(^^V


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TV放送のお知らせ。　本日夕方のKSBスーパーJチャンネルと、19時からのOHK　
金曜G7　でさぬ一のガシパチョつけ麺が紹介されます。　まだ未食の方はどんな
食べ物か是非見てください。
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